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旦那と離婚するときに慰謝料請求できる場合とできない場合とは?元弁護士が解説!

「旦那と離婚するんだけど、当然慰謝料をもらえるよね?」

離婚するときに、当然のように旦那から慰謝料を払ってもらえると思っていても、実は慰謝料請求できないケースも多いです。

どんな場合に慰謝料請求できて、またどんな場合には慰謝料を支払ってもらえないのでしょうか?

今回は、旦那と離婚するときに慰謝料請求できる場合とできない場合について、元弁護士の私が解説します。

1.よくある誤解|離婚で慰謝料請求できない場合

離婚するとき、慰謝料についてよくある誤解をご紹介します。

1-1.妻は旦那から慰謝料を払ってもらえる

まず、一般的に離婚するときに「妻は必ず夫から慰謝料を払ってもらえる」と思われていることが多いです。

しかし、そのようなことはありません。

離婚するとき、旦那も妻も互いに慰謝料を支払わないケースもありますし、むしろ妻の方が旦那に慰謝料を支払う場合もあります。妻が必ず旦那に慰謝料請求できるというのは誤解です。

1-2.性格の不一致でも慰謝料を払ってもらえる

日本で一番多い離婚理由は何か、ご存知でしょうか?

実は「性格の不一致」です。

相手が何となく気に入らない、生活習慣が合わないという理由で離婚するカップルがとても多いのです。

そして、性格の不一致で離婚する場合には、お互いに慰謝料を支払いません。そこで、旦那に慰謝料請求できないのです。

1-3.旦那の実家に慰謝料請求できる

もう1つ、離婚慰謝料請求でよくある誤解が、旦那の実家問題です。

旦那自身は嫌いではないけれど、旦那の実家の親族が耐えがたいので、離婚するという方はとてもたくさんおられます。あなたもそうではないでしょうか?

私も弁護士時代、よくそういった方からご相談やご依頼を受けていました。

旦那の実家と不仲な場合、向こうからいろいろな嫌がらせを受けたり酷いことを言われたりするので、精神的に非常に傷つきます。当然、離婚の際には慰謝料請求できると思ってしまいますよね。

しかし、離婚の慰謝料は夫婦間の問題なので、旦那の実家との不仲は慰謝料の発生原因になりません。

実家の義母や義父、義理の姉妹などに慰謝料請求できないのはもちろんのこと、旦那本人にも基本的に慰謝料請求できないのです。



2.慰謝料請求できる場合とは

それでは離婚するときに旦那に慰謝料請求できるのは、どのようなときなのでしょうか?

それは、旦那に「有責性」がある場合です。

有責性とは、離婚原因を作った責任があることです。具体的には以下のようなケースで旦那に慰謝料請求できる可能性があります。

2-1.不倫、浮気

旦那が不倫や浮気をしたために離婚せざるを得なくなったときには、慰謝料請求できます。この場合の慰謝料の相場は、100~300万円程度です。

2-2.DV

旦那があなたに暴力を振るったために離婚せざるを得なくなった場合には(DV)、慰謝料が発生します。この場合の慰謝料の相場は、50~200万円程度です。

2-3.モラハラ

旦那があなたに対し、人格を貶めるような行動をとったり酷い束縛を繰り返して精神的に追い詰めたりしていた場合には(このことをモラハラと言います)、旦那に慰謝料請求できます。この場合の慰謝料の金額は、だいたい50~200万円程度です。

2-4.生活費不払い

旦那があなたに生活費を渡さなかったため、あなたやお子様が困窮して離婚を決意した場合などには慰謝料請求できます。この場合の金額の相場は、50~200万円程度です。

2-5.旦那の家出

旦那が突然家出をして戻ってこなくなった場合にも、慰謝料請求できます。相場はやはり50~200万円程度です。あなたが旦那から無理矢理家を追い出された場合にも同じです。

3.旦那に慰謝料請求するためには証拠が必要

上記のように、旦那に慰謝料請求できるケースでも、実際に払ってもらうためには証拠が必要です。証拠もないのに慰謝料請求をしても、旦那に「知らない」「やってない」などと、とぼけられたらそれ以上追及できなくなってしまうからです。

たとえば旦那が不倫しているなら、不倫の証拠をしっかりと集めましょう。

旦那と浮気相手のメールやSNS、LINE、写真、クレジットカードの利用記録や交通ICカードの利用記録などを調べてみます。自分で集めるのが難しい場合、探偵事務所に調査を依頼するのも1つの方法です。

浮気の証拠の集め方については、次の記事に詳しく説明しているので、よろしかったらご覧下さいね。

 

DVであれば、診断書や怪我をした部位の写真、日記などが証拠になります。

4.慰謝料の代わりに解決金を支払ってもらう方法

旦那と離婚するとき、不倫などの問題行動がなく旦那に有責性がなかったら、慰謝料請求はできません。それであれば、お金を支払ってもらうことはできないのでしょうか?

そんなことはありません。

まず、夫婦に共有財産があれば、財産分与としてあなたは半分のお金やその他の財産を分けてもらうことができます。家や車、生命保険なども半分ずつにすることが可能です。

また、それ以上のお金や財産についても「解決金」という形で支払ってもらう方法が考えられます。

解決金とは、離婚問題を解決するためのお金です。法的に慰謝料などの支払義務は無いけれど、離婚問題を円満に解決するために相手に支払います。

たとえば、離婚後、専業主婦だった奧さんの生活が困窮する可能性がある場合や、妻が子どもを引き取ってシングルマザーになる場合、旦那の都合で離婚することになった場合、離婚協議がもめてそのままでは離婚できない場合などには、夫婦の話し合いによって旦那が妻に解決金を支払って離婚することはとてもよくあります。

また、財産分与を半分にするのではなく、妻が夫婦の財産をすべてもらうことにすることも可能です。


5.離婚協議をするなら弁護士に相談するべき

このように、離婚するときには話合いによってさまざまな離婚条件の取り決めをすることができます。

ただ、自分で交渉をすると、そこまで有利な条件を導き出すことは難しいですよね。相手に「財産を全部ほしい」「解決金を支払ってほしい」と言ったら「なんでそんな金を支払わないといけないのか?」と反論されてしまいます。

そこで、協議離婚の交渉は、弁護士に依頼しましょう。その方がスムーズに進みますし、あなたの希望する条件が通りやすくなります。

 

「弁護士に知り合いがいないし、何となく敷居が高い」

そう思うかも知れませんが、今はネットを使って無料で弁護士を紹介してもらえるサービスが充実しています。

実際、ここから良い弁護士と巡り会って依頼されている方もたくさんいるので、一度使ってみてください。

離婚は一生にかかわる問題なので、なるべく有利に、そして後悔しないようにしたいものです。万全の体制で臨み、良い結果を勝ち取ってくださいね。

また、今はまだ離婚トラブルになっていないという方は、「弁護士保険」に入っておくと役に立ちますよ。弁護士保険に入っていたら、離婚だけではなく交通事故や遺産相続などの身近なトラブルが起こったときにも専門の弁護士を紹介してもらえますし、弁護士費用は保険が出してくれるので、無料で弁護士に対応してもらえるのです。

関心があったら、一度資料請求をしてみても良いと思います。
弁護士保険の公式サイトはこちら

今回の記事を参考にして、上手に離婚交渉を進めていってくださいね!
離婚に強い弁護士を探すならこちら

ABOUT ME
ぴりか
元弁護士としての経験を活かして、離婚問題、親権、養育費、浮気、DV、夫婦関係の問題にお悩みの方々のサポートを行い対と考えております。現役時代は女性弁護士として、離婚・男女問題に積極的に取り組んでおりました。浮気されたとき、後に後悔しないためには当初から適切な対応が必要です。このブログでアドバイスをしていきますので、是非とも参考にしてみてください。 ツイッターで情報発信しているので、お気軽にフォローして下さると嬉しいです!

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